昨日世界保健機関(WHO)ジカ熱の感染者が米大陸で爆発的に広がっているとの発表をしました。
このジカ熱による感染者は400万人に達する可能性があり、妊婦が感染すると「小頭症」という先天異常が胎児に引き起こす可能性があると言われています。
今回はこの『ジカ熱』について調べてみました!
ジカ熱とは?
ジカ熱は藪蚊のネッタイシマカが媒介しており、ジカの森に生息するサルから発見されたことから「ジカ熱」と呼ばれています。
ジカ熱に対するワクチンはまだ開発されておらず、事前の予防ワクチンはありません。
ただ、昨夏流行したデング熱と比べて軽症だと言われています。
また、このジカ熱はアフリカからアジアにかけての赤道付近の限られた緯度の範囲のみで1950年代から知られています。
ジカ熱の症状は?
ジカ熱の症状は蚊に刺されてから2〜7日程度の潜伏期間のあと、軽度の発熱や発疹、結膜炎、筋肉痛、関節痛、倦怠感、頭痛などの症状が、長くて7日間程度続き、症状は自然に治まります。
また、ジカ熱に感染しても入院治療が必要になることは殆ど無く、重篤な症状は無いく、死者も出た事はありません。
ただ、妊婦が感染すると新生児に「小頭症」とよばれる先天異常が起きる可能性も指摘されており、「ギラン・バレー症候群」と呼ばれる神経障害とも関係している可能性があるとも言われています。
現段階では、ウイルスに感染した人を蚊が刺し蚊の体内でジカウイルスが増幅し、その蚊が別の人を刺す事で感染する事が分かっており、人から人へ直接感染する事はないと言われています。
小頭症との関連性は?
ジカ熱は妊婦が感染すると生まれてくる新生児が、先天的に頭部が小さい「小頭症」になる可能性があると報告されており、ジカ熱に感染した妊婦の胎児が小頭症と確認された妊婦の羊水を調べた所、ジカウイルスRNAが検出されています。
また、小頭症で死亡した新生児の脳の病理組織からも同ウイルスが検出されています。
今年2016年の1月8日にハワイで生まれた小頭症の新生児を調べた所、ジカ熱の感染が確認されたというニュースもありました。
ただ、ジカ熱に関する科学的データはほとんどなく、なぜジカ熱に感染すると小頭症になるのか原因は分かっていません。
小頭症とは?
この小頭症とは一体どのような病気かと言うと、精神遅滞を引き起こす脳や頭蓋骨の大きさの異常で、赤ちゃんが通常よりも小さな頭で生まれます。
また、この小頭症で生まれた子供は知能の発達遅滞が顕著であると言われています。
今後拡大する?
米大陸で発生しており、ブラジルを中心に広がっている事から、リオのカーニバルやリオ五輪での拡大が懸念されています。
ウイルスを媒介する蚊の活発な活動期は例年1~5月に活発化するため、カーニバルの最中(2月)に感染が爆発的に広がる危険性が高まっていると言われています。
また、リオデジャネイロ五輪大会組織委員会は「ジカ熱」対策として、8月の五輪期間中、毎日競技会場を検査することを決めたとの報道もあります。
現在の感染が確認されている国は以下の通りです。
引用:CNN
ジカ熱対策予防法は?
現在できる予防法としては、通常の蚊に対する対策しかありません。
殺虫剤の散布や藪払いや側溝の掃除などを実施し、蚊が発生しにくい環境を作るしかありません。
以下に一般的な対策を挙げてみました。
1. 長袖・長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。
・・・薄手ではなく厚手のゆとりのある服がいいそうです。
2. 虫除け剤の使用等によって、屋外だけではなく屋内でも蚊に刺されないように注意する。
・・・国内の虫除けスプレー・ローションは海外ものに比べ有効成分の濃度が低いが効果はあります。
3. 室内の蚊の駆除を心がける。
・・・常に整理整頓をし、特に水関係には気を付けましょう。
4. 蚊・幼虫の発生源を作らないように注意する。
・・・蚊が発生しやすい環境は他の病原菌を産むような環境であるとも言えますので注意しましょう。
やはり一番は蚊に刺されないようにするのが一番の予防策です。
今、ベビーカー用の蚊帳や携帯用の虫除けグッズ(リングやシールタイプ)がかなり出ていますので、これらを上手く使い蚊からの感染を防いでほしいと思います。
ベビーカー用蚊帳
携帯用虫よけグッズ
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また、WHOはジカ熱が流行している地域への渡航を計画している妊婦は、渡航する前と帰国時に医療従事者に相談するようWHOは勧告していますので、従うようにしましょう。
同じく蚊の媒介が原因のデング熱が赤ちゃんや子供は2回目が危ないって知ってました?!